1995 年 43 巻 3 号 p. 367-375
飼育水, 餌料, 底質, 水温の異なる条件の実験区を設定してタカアシガニ幼生を飼育した。飼育水としては生菌数の少ない抗生物質添加海水, 餌料としてはアルテミアノープリウス, メガロバ期以降底質としてサンゴ砂, 飼育水温はゾエアI期に18℃, ゾエアII期以降15℃に設定した飼育条件下おいて, 幼生の生存率が高かった。脱皮間隔は, ゾエア期では飼育水として抗生物質添加海水, 餌料としてアルテミアノープリウスを使用し, 高水温で飼育したものが短期化傾向を, メガロバ期では飼育水として抗生物質添加海水, 底質としてサンゴ砂を使用し, 低水温で飼育したものが長期化傾向を示した。