抄録
小笠原諸島の南海域で採集された7および8期フィロソーマ幼生のCOI遺伝子配列を分析したところ、アカイセエビ(Panulirus brunneiflagellum)と判定され、その形態観察を行った。系統解析で示された本種の最近縁種はハワイイセエビ(P. marginatus)であり、カノコイセエビ群(‘Panulirus longipes’group)に属することが示された。また頭甲幅/胸部幅の比においても、アカイセエビはイセエビ(P. japonicus)より値が大きく、よりカノコイセエビ群に近いことが示された。