アーカイブズ学研究
Online ISSN : 2434-6144
Print ISSN : 1349-578X
研究ノート
水俣病情報センターの資料整備と活用
水俣病研究における歴史的資料の意義
蜂谷 紀之
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2017 年 27 巻 p. 111-126

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抄録

水俣病情報センターは、環境省国立水俣病総合研究センターの付属施設であり、公文書等の管理に関する法律などの定めるところにより、歴史的・文化的・学術研究用の資料を収集・保管し、利用に供するための指定施設として、おもに水俣病関連資料を収蔵している。水俣病情報センターは、保有する資料が法律上の行政文書としての管理対象から除外される一方、個人情報保護などの必要な措置の下で、収蔵資料を広く一般の利用に供する責務を有している。水俣病情報センターは、水俣病資料の公開・一般利用の促進ならびに関連情報の発信を通じて、水俣病に関する知識の普及および関連学術研究の発展に寄与することが期待されている。本稿では水俣病情報センターの役割について解説し、水俣病関連資料とそれを利用した研究の一端を紹介する。

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© 2017 日本アーカイブズ学会
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