アレルギー
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心拍の変動を指標としたアレルギー患児の迷走神経機能に関する検討 : 第1報 非アレルギー学童との比較
徳山 研一三橋 将人望月 博之田島 公夫森川 昭広
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1985 年 34 巻 11 号 p. 994-998

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抄録

心拍の変動, 特に安静時の変動は, 迷走神経遠心枝の発射活動に支配されている.我々はこの点に注目し, アレルギー性喘息児(53名), 非喘息アレルギー児(47名), 及び非アレルギー学童(412名)の心拍の変動係数(CVR-R)を比較した.その結果非アレルギー児に比べ, 喘息の有無に関係なくアレルギー患児では CVR-R 値が高値をしめした.すなわち, アレルギー患児では, 迷走神経の緊張が亢進している可能性が示唆された.また, CVR-R 値の測定はアレルギー患児の迷走神経機能を検討する際に, 有力な方法となり得る可能性があると思われた.

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© 1985 日本アレルギー学会
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