アレルギー
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成人気管支喘息患者における卵摂取試験後のIgGサブクラス抗体および免疫複合体の変動
中川 武正吉野谷 定美高橋 孝喜宮本 昭正西村 浩早川 哲夫信太 隆夫
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1987 年 36 巻 4 号 p. 184-189

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抄録

卵が原因食物と推定された成人気管支喘息症例において経口摂取誘発試験を実施した結果, 5例中3例が喘鳴を呈して誘発陽性と判断された.誘発試験前後での血清中ovalbumin特異的IgGサブクラス抗体およびC1q結合性免疫複合体の変動をあわせて検索したが, 5例中1例において卵摂取15分後に血中IgG 1抗体の低下, 免疫複合体の増加を認めた.本例では摂取8時間後に1秒量の低下をともなう喘息症状を認めており, あたかもIII型アレルギー反応が症状発現に関与している印象をうけた.なお, 卵アレルギーにおけるIgG 4抗体の役割に関してもあわせて言及した.

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© 1987 日本アレルギー学会
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