アレルギー
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ヒト末梢血樹状細胞のT細胞Concanavalin A応答に及ぼす影響
鈴木 輝彦今井 史彦石橋 俊子片桐 敏郎
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1988 年 37 巻 7 号 p. 461-464

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抄録

ヒト末梢血単核球中の付着性細胞をマクロファージと樹状細胞(DC)とにわけ, T細胞のCon A応答における補助細胞(AC)活性について検討した.Con Aがoptimalな濃度(5μg/ml)で存在した場合はDCをACとして添加すると有意にT細胞応答が増強された(p<0.01).一方, 我々の調製したマクロファージをACとして添加しても有意の変動は認められなかった.さらにCon Aがsuboptimalな濃度(1-0.1μg/ml)で存在する場合は以下の結果が得られた.まずACの非存在下ではT細胞応答は低値にとどまった.ACとして各種濃度のDCが存在すると概ねdose-dependentに応答がみられた.マクロファージをACとして加えた場合は大量添加時に極弱い応答がみられた.これらの結果よりDCが強いAC活性を有していることが示唆された.

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© 1988 日本アレルギー学会
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