アレルギー
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西日本小学児童の気管支喘息罹患率調査 : 同一地区, 同一手法における1982年と1992年の比較
西間 三馨
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1993 年 42 巻 3-1 号 p. 192-204

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抄録

西日本11県の小学児童を対象に1982年 (55,388名) と1992年 (45,674名) の2回, ATS・DLD日本版・改訂版による気管支喘息疫学調査を同一地区, 同一手法で行い次の結果を得た。1. 1992年の気管支喘息罹患率は男:5.6%, 女:3.5%, 全体:4.6%と10年前の1.4倍であり, 全地域と全学年で増加していた。2. 1992年は学年別の差が認められず, 男女比は1.6:1で地域差も減少していた。3. 乳幼児期に呼吸器疾患に罹患していた者, 家族歴にアレルギー疾患を有する者, 都市部に住む者が高率で, 気管支喘息の家族歴を有する都市部居住者の罹患率は13.3%であった。4. 喘鳴罹患率は5.2%で10年前の1.3倍であり, 全地域で増加しており高学年ほど減少していた。

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© 1993 日本アレルギー学会
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