アレルギー
Online ISSN : 1347-7935
Print ISSN : 0021-4884
ISSN-L : 0021-4884
ヒト鼻粘膜水分蒸散量の加齢による変化
三輪 正人中島 規幸廣瀬 壮岩崎 洋子村上 敦史松永 真由美渡辺 建介
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 55 巻 10 号 p. 1337-1339

詳細
抄録
【背景】老人にみられる鼻の乾燥感あるいは乾燥性鼻炎の存在は知られているが,その詳細な基礎的メカニズムは不明である.その理由の一つとして,客観的な診断法が確立されていないことがあげられる.本研究では,鼻粘膜水分蒸散量の年齢変化について焦点を当て検討した.【方法】対象は,10〜75歳の88名のボランティアで,Tewameter TM300(Courage+Khazaka electric, Germany,日本総代理店:インテグラル)により,水分蒸散量の測定をおこなった.【結果】鼻粘膜水分蒸散量は,年齢により増加する傾向が認められた.【結語】老人にみられる鼻の乾燥感あるいは乾燥性鼻炎の発症機序に,鼻粘膜上皮水分蒸散量の増加が関与する可能性が示唆された.
著者関連情報
© 2006 日本アレルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top