アレルギー
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ダニアレルゲンワクチン標準化に関する日本アレルギー学会タスクフォース報告
高井 敏朗岡本 美孝大久保 公裕永田 真阪口 雅弘福冨 友馬齋藤 明美安枝 浩増山 敬祐
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2014 年 63 巻 9 号 p. 1229-1240

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抄録

【背景】1990年代に日本アレルギー学会はスギ花粉アレルゲン標準化を行った.本報はダニアレルゲン標準化について報告する.【方法】アレルゲン力価は51名のダニIgE抗体陽性の日本人成人の皮内反応試験により決定した.エキスのIgE結合力価は10名分の患者プール血清を用いた競合ELISAにより,主要アレルゲン含量はサンドイッチELISAにより決定し,両者の相関性を解析した.【結果】学会標準品とそのアレルゲン力価を決定した. IgE結合力価はグループ1 (Der 1),グループ2アレルゲン含量,その合計値のそれぞれと相関し,主要アレルゲン含量測定が代替試験となりうることが示された.【結論】1) 学会標準品を選定し,以下を決定した: 2) 学会標準品のアレルゲン力価およびDer 1含量はそれぞれ100000JAU/mlおよび38.5μg/mlである. 3) Der 1含量測定を代替in vitro試験とする. 4) 製造者はDer 1含量が22.2-66.7μg/mlのエキスの力価を100000JAU/mlと表示できる.

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© 2014 日本アレルギー学会
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