20代を中心に、ファスト映画視聴、倍速や10秒飛ばし視聴をする人が増えている。台詞で全てを説明する映像作品が増えたことがその一因だという。 本校における倍速や10秒飛ばし視聴の実体を調査・分析したところ、20代とほぼ同様の傾向を示していることが明らかになった。そこで、本研究では、あえて台詞の無い映画を見せて、台詞に頼ることなく、その概要と映画が内包する意味を捉える経験をすれば、一層広く深く鑑賞するなど映画の見方が変容するのではないかと仮説を立て、検証授業を実施・分析した。その結果、倍速や10秒飛ばし視聴に対する認識が変容するなど一定程度の成果を得ることができたので、報告するものである。