芸術科学会論文誌
Online ISSN : 1347-2267
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一般論文
投影マッピングを利用した多視点カメラ映像からの リアルタイムな仮想視点映像生成法
竹中 史雄藤本 忠博原美 オサマ千葉 則茂
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2011 年 10 巻 4 号 p. 263-275

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抄録

本研究では,複数のカメラから取得した多視点カメラ映像をもとに,投影マッピングを利用した視体積交差法により,リアルタイムで対象物体の3次元形状を復元して描画する手法を提案する.本手法では,3次元空間上で複数の平板を平行かつ等間隔に並べた平行平板群を3軸方向に組み合わせたモデルによりボクセルモデルを疑似表現することで,ボクセルベースの視体積交差法を模擬する.各カメラ映像のフレーム画像ごとに,まず,前景(対象物体)ピクセルと背景ピクセルをα値で区別した投影用テクスチャを生成する.そして,グラフィックライブラリの投影マッピングの機能を利用して,各カメラの投影用テクスチャを各カメラ視点から平行平板群に対して投影し,全カメラの投影領域の積をα値の演算により求めることで,3次元空間上での物体の形状をビジュアルハルにより色情報とともに高速に復元して描画する.本手法は,通常のボクセルベース視体積交差法に比べて非常に高速であり,動きを伴う対象物体に対してもリアルタイムで仮想視点映像を生成することが可能である.

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© 2011 芸術科学会
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