芸術科学会論文誌
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「第18回NICOGRAPH投稿論文特集」論文
仮想液体操作における密度変化モデルによる流れの表現
舟橋 健司宇佐美 健一岩堀 祐之
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2003 年 2 巻 1 号 p. 1-7

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抄録

本論文では新たな液体の表現モデルについて検討する。従来、液体などの挙動シミュレーションやアニメーションに関する研究は多く行われている。しかし、これまでに仮想的な操作を考慮したものはない。本モデルは挙動を厳密に再現するものではなく、実際の挙動の特徴をリアルタイムに表現するものである。我々はこれまでに、液体を静止状態と自由落下状態に分類することにより、落下して来る液体を容器により受け止め、また他の容器からすくいとり、容器を傾けることによりこぼすという対話的な操作を可能とした。さらに流れの状態の液体を扱うために、液体を扱う容器を格子状に区切り、各格子に対する液体の密度と平均速度を定義する。これらの値を隣接する格子の状態に応じて変更していくことにより、対話操作可能な状態として液体の流れの状態を表現する。実験システムでは、容器を緩やかに傾けることにより、液体の流れの表現が可能である。

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© 2003 舟橋健司, 宇佐美健一, 岩堀祐之
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