芸術科学会論文誌
Online ISSN : 1347-2267
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一般論文
GPUの先駆的利用の研究動向と将来像
新庄 貞昭高橋 誠史木村 秀敬白井 暁彦宮田 一乗
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2007 年 6 巻 3 号 p. 167-178

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抄録

本解説では,グラフィックプロセッサ(GPU)を取り巻く環境やその利用法,開発環境の現状,およびGPUのコンピュータビジョンへの適用事例を紹介し,GPUコンピューティングの可能性を探る.GPUはプログラマブルシェーダの導入後,シェーダのバージョンアップにあわせてスペックの向上が行われてきた.またCPUと比較して制約は多いが,プログラミングを工夫することにより速度向上が可能である.GPUは幅広く利用されているが,特筆すべき適用事例としてコンピュータビジョン,物理シミュレーションがあり,汎用計算においては分散コンピューティングによるナノテクへの応用も報告されている.本解説では,GPUに加えて最近のCPUアーキテクチャの革新であるマルチコアプロセッサCPUについても触れるとともに,最新OSのひとつであるWindows Vistaでのグラフィックユーザインタフェースへの利用にも触れ,今後の応用の可能性を探る.

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© 2007 新庄 貞昭, 高橋 誠史, 木村 秀敬, 白井 暁彦, 宮田 一乗
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