人類學雜誌
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初経と身長,体重との関連
守山 正樹竹本 泰一郎柏崎 浩鈴木 継美マリーナ ロバートM.
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1985 年 93 巻 1 号 p. 33-43

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抄録

初経発来への年齢,身長,体重の寄与を,1960-64年に出生の女子生徒275名で調査した。初経時の年齢,身長,体重の平均値はそれぞれ12.5 SD 0.89年,151.1 SD 5.7cm,42.3 SD5.8kg であった。初経時年齢と身長は有意な正の相関(r=0.406)を示し,「初経時年齢群別の平均身長は一定値をとる」とした松林(1932)の報告は支持されなかった。初経時年齢と体重の間には関連がないが (r=0.104),初経時の体重は身長よりもはるかに大きな変動を示し,「特定の体重,体構成への到達が引き金となって初経が起こる」とした Frisch と Revelle(1971)の仮説も支持されなかった。さらに,各暦年齢時での初経の有無(1/0)を被説明変数,身長•体重を説明変数として重回帰分析を行なったところ,体重のみが有意な寄与を示した。この結果より,初経発来にかかわる体格の閾値の存在が示唆された。

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