抄録
日常の身体活動量の異なる18～23歳の日本人青年女子74名(運動群51名,非運動群23名)について,水中体重測定法による身体密度測定を行い,同時に身体各部位の皮脂厚及び周径の測定を行った。測定された身体密度は運動群1.05045g/ml,非運動群1.03489g/mlであり,両群間に有意差が存在した。身体密度と皮脂厚との関係は運動群と非運動群の間で有意に異なっていたが,身体容積(体重/身体密度)と体重,周径,皮脂厚との関係は群間に差は無かった。そこでステップワイズ重回帰分析により身体容積推定式を試作した。説明変数としては,体重と周径が採用された。得られた身体容積推定式を BROZEK らの体脂肪算出式に代入して,体脂肪比率推定式を試作した。得られた身体容積,体脂肪比率推定式の推定精度は他の研究者のデータにより検討され,推定誤差は身体容積0.5l,体脂肪比率5%以下であった。
