Anthropological Science (Japanese Series)
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資料研究報告
親子の生体計測データからみた頭顔部寸法の世代差
河内 まき子近藤 恵石黒 三惠渡邉 幸奈松浦 秀治
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2006 年 114 巻 2 号 p. 151-159

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抄録
顔面サイズの世代差を調べるために,青年女性65名(平均年齢22.3歳)とその母親55名(平均年齢51.1歳),青年男性35名(平均年齢25.0歳)とその父親29名(平均年齢56.5歳)について6項目の頭顔部寸法を計測した。男女の下顎角幅と女性の頭長と申告身長に5%水準で有意な世代差が認められた。ステップワイズ判別分析の結果,世代の判別において最も重要な項目は下顎角幅であった。子供世代の方が下顎角幅が小さく,顔サイズが小さい。世代差の原因が骨あるいは軟部組織の時代変化,下顎骨の成長,軟部組織の加齢による増加のいずれによるかは,今回のデータからは不明である。
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© 2006 日本人類学会
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