Anthropological Science (Japanese Series)
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総説
初期人類の二足歩行運動の生体力学的復元:現状と課題
荻原 直道
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2008 年 116 巻 2 号 p. 99-113

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抄録

アウストラロピテクス・アファレンシスの化石骨格(Lucy)とラエトリで発見されたその足跡化石は,初期人類が二足歩行をしていたことを示す最も直接的な証拠である。これら形態情報を生体力学的に分析し,その二足歩行を復元する試みが近年進んでいる。本稿では,こうした生体力学的方法論,特にA・アファレンシスの力学的相似則に基づく歩行速度推定と,筋骨格モデルを用いた歩行復元シミュレーションについて,その現状と課題を解説する。

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© 2008 日本人類学会
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