Acta Arachnologica
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琉球弧における石灰洞産クモ相予報
下謝名 松栄
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1977 年 27 巻 Specialnumber 号 p. 337-365

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抄録
1. 本稿は琉球弧における石灰洞のクモ相の概要について述べたものである.
2. 調査した石灰洞から23科36属42種が得られたが, その中で真洞窟種はわずかの3種である.
3. 琉球弧の石灰洞を表徴する種類は, ウデナガヒナマシラグモ Masirana longipalpis, オキナワマシラグモ Falcileptoneta okinawaensis, カンムリグモ. Speocera laureata とジャバラグモ Tetrablemma shimojanai の4種である.
4. 真洞窟種の中では, ウデナガヒナマシラグモが最も洞窟環境に適応している.
5. カンムリグモとジャバラグモは最も広い分布をなす洞窟種である.
6. 琉球弧の中では, 沖縄島が最も洞窟産クモ相に富んでいる.
7. 琉球弧における洞窟産のクモ相は, 日本列島の洞窟産のクモ相とは大変異なっている.
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