Acta Arachnologica
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ナガコガネグモ Argiope bruennichii (SCOPOLI) の幼体発育と卵のう産出
宮下 和喜
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1996 年 45 巻 2 号 p. 163-167

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抄録

出のうしたばかりの2令幼体を自然条件に近い室内で飼育した結果, 雄は6回, 雌は7-8回脱皮をして成体になった. この成体になった時期は, 雄では8月上一中旬, 雌では8月中一下旬であった.
野外で雌個体に目印をつけて卵のう産出の経過を追跡した結果, 受精卵だけを対象にすると, 卵のうの産出は9月から10月中旬にかけて7-15日おきに3-4回行なわれた. なお, これ以後にも不受精卵の卵のうの産出が1-2回みられた. 1卵のう当りの平均卵数は, 第1回目の卵のうで1067.6±461.0, 第2回目で1187.7±219.9, 第3回目で832.3± 462.8, 第4回目で605.7±149.4であった. また, 雌当りの一生での平均総産卵数は, 3693.9±1063.3であった.

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