AUDIOLOGY JAPAN
Online ISSN : 1883-7301
Print ISSN : 0303-8106
ISSN-L : 0303-8106
原著
当科におけるNICU入院児のABRとASSRの使用経験
宮本 由起子増田 佐和子臼井 智子竹内 万彦
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 53 巻 1 号 p. 62-68

詳細
抄録
当院のNICU入院児において過去2年間にABRとASSR検査を施行した60例について検討した。ABRのV波閾値とASSRの閾値はいずれの周波数も良く相関し, 2000Hzで最もよく相関していた。42例はABRでV波閾値が35dBnHL以内で正常聴力と診断した。初回検査で18例に難聴が疑われたが, 最終的には11例18.3%が難聴で, NICU入院児の2.4%に相当した。両側中等度以上の難聴は6例であった。再検査で正常と診断した7例中6例において初回検査が修正月齢1カ月以内に行われており, 水頭症や高ビリルビン血症合併例もあった。NICU入院児の難聴発生率は一般の新生児に比べ高いが, 初回検査は少なくとも修正月齢1カ月以上が妥当であり, 診断には全身的な病態の把握を含め慎重であるべきと考えられた。遅発性難聴や進行性難聴にも留意した聴覚言語発達への注意の喚起も大切であると考えられた。
著者関連情報
© 2010 日本聴覚医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top