AUDIOLOGY JAPAN
Online ISSN : 1883-7301
Print ISSN : 0303-8106
ISSN-L : 0303-8106
原著
聴力正常成人におけるASSRの刺激音圧とパワー・潜時・CSMの関係
—ASSRを用いた補充現象解析へむけて—
窪田 俊憲伊藤 吏渡辺 知緒阿部 靖弘千葉 寛之井川 信子鈴木 豊青柳 優
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 53 巻 4 号 p. 266-273

詳細
抄録
補充現象の有無は, 補聴器の利得調節を行なう際に重要である。現在, 乳幼児にて補充現象の有無を確認できる周波数特異性の高い他覚的聴力検査法は存在しない。周波数特異性の高い他覚的聴力検査法であるASSRを用いて補充現象を解析できれば, 乳幼児においても補充現象の有無を確認できると考えられる。
今回, ASSRで補充現象を解析することを目的とし, 聴力正常成人10名を対象に閾値上の刺激音圧と反応との関係を検討した。パワースペクトル解析では, 刺激音圧とパワーの間に相関係数で覚醒時は中央値0.96 (0.92~0.99), 睡眠時は中央値0.91 (0.81~0.99), また, 刺激音圧と潜時の間に覚醒時は中央値-0.82 (-0.76~-0.96), 睡眠時は中央値-0.97 (-0.85~-0.99) と強い相関を認めた。位相スペクトル解析では, 刺激音圧とCSM値の間に一定の相関は認められなかった。
著者関連情報
© 2010 日本聴覚医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top