AUDIOLOGY JAPAN
Online ISSN : 1883-7301
Print ISSN : 0303-8106
ISSN-L : 0303-8106
原著
一般大学生における聴覚過敏の実態とリスク要因
熊谷 晋一郎綾屋 紗月武長 龍樹大沼 直紀中邑 賢龍
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 56 巻 3 号 p. 234-242

詳細
抄録
要旨: 本研究では一般大学生を対象に, カルファの聴覚過敏尺度日本語版 (6件法) による質問紙票調査を行い, スコアの平均は16.9点, 標準偏差は11.6点で, 上位5%のカットオフ値はおよそ40点であること, さらに聴覚過敏尺度が 「選択的聴取の困難」 「騒音への過敏と回避」 「情動との交互作用」 の3因子構造を持つことがわかった。また, 聴力異常の既往, 抑うつ症状, 性別, 顔面神経麻痺などよりも, 「不安症状」, 「睡眠障害」, 「頭頸部手術の既往」 の3つの危険因子が有意に聴覚過敏と相関していることが明らかとなった。また重回帰分析の結果, 前2者は各々独立に聴覚過敏と相関していた。このことは, 聴覚過敏を主訴とする患者の診療において, 不安障害や睡眠障害の合併に目を向けることと, 頭頸部手術後のフォローアップにおいて聴覚過敏に目を向けることの重要性を示唆している。
著者関連情報
© 2013 日本聴覚医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top