AUDIOLOGY JAPAN
Online ISSN : 1883-7301
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ISSN-L : 0303-8106
原著
人工中耳 ・ 骨導インプラント両耳併用における主観的評価に関する事例的検討
高橋 優宏岩崎 聡古舘 佐起子岡 晋一郎小山田 匠吾小池 隆史久保田 江里植草 智子櫻井 梓
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2024 年 67 巻 1 号 p. 70-76

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抄録

要旨 : 両側先天性外耳道閉鎖症人工中耳・骨導インプラント併用2症例における主観的評価の比較検討を施行した。質問紙評価は Hearing Implant Sound Quality Index (HISQUI19), Judgements of Sound Quality (JSQ) test を使用し, 聴覚評価は, 単音節による雑音下語音弁別検査, および方向感検査を用いた。質問紙評価は2例とも人工中耳 Vibrant Soundbridge (VSB) 装用時, 骨導インプラント装用時の良好であったが, デバイス間の明らかな差は認められなかった。また, 聴覚評価は2症例とも両耳装用にて雑音下語音検査・方向感検査の改善がみられ, 異なるデバイスであっても両耳聴効果が得られることが示唆された。症例2は聴覚評価で使用した方向感検査において人工中耳 VSB が良好な結果が示されたが, 経時的な観察が必要と考えられた。

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© 2024 日本聴覚医学会
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