Seibutsu Butsuri
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Perspective
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Takeshi MURATA
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2023 Volume 63 Issue 5 Pages 243

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我々が目撃しているAI技術の革新的な進化は,まさに「チャンス」です!私の専門領域である構造生物学においても,その影響は確実に感じられています.かつて私が実験に従事していた時代には,標的蛋白質の分子機構解明に必須である立体構造解析のため,精製サンプルを繰り返し作り,結晶化条件を何度も試すという時間と手間のかかるプロセスが必要でした.その作業は一見単純なように見えますが,実際には緻密な反復実験に基づいた試行錯誤が求められ,一つの結果を得るまでには相当な時間とエネルギーが必要でした.しかし,AI技術の進化はこれらの困難を大幅に軽減しました.ベイズ統計を導入したクライオ電子顕微鏡単粒子解析の革新は,結晶化が必要なく,より複雑なサンプルからも高解像度の構造情報を取得できるようになりました.さらに,AlphaFold2などのAI技術の進歩により,未知の蛋白質の立体構造を高精度で予測できるようになり,構造解析自体が必要なくなる時代が到来しつつあります.

また,ChatGPTなどのAIは,私たち研究者がこれまで長時間費やしてきた論文作成やその他のペーパーワークの負担を大いに軽減してくれます.従来は時間と精神力を消耗していた英文作成や校正作業が自動化され,我々はより重要な問題,すなわち,研究標的分子の生物物理学的理解を深めることに多くの時間を費やすことができます.このような状況は,好奇心と情熱を持つ全ての研究者に対する大きなチャンスと言えます.技術,論文作成,研究計画など,様々なスキルがAIにより補完されることで,新たな知識創出への道筋が明らかになり,大胆な試みも可能となります.つまり,今我々が立っているのは,「天才」でなくても夢を叶えられる時代なのです.未来は誰にも予測できないものですが,このAIの進歩を最大限に活用することで,我々が目指す目的地への道筋が明確になることは確実です.この時代だからこそ,大きな夢を抱き,新たなチャンスを一緒に掴み取りましょう!

という文章をChatGPT-4が提案してくれました.もちろん記載したい趣旨は箇条書きで羅列しましたが,伝えたい内容が盛り込まれ,それなりの文章にまとまっていますよね.誤字脱字もChatGPT-4にチェックしてもらったら以下のお褒めの言葉も頂きました.「AI技術の進展が研究者たちに新たなチャンスをもたらし,未知の分野にも挑戦できる時代になったことを強調しており,非常に魅力的な文章ですね.」ちょっと怖くなりました.

 
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