生物物理
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用語解説
用語解説(座談会)
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2025 年 65 巻 1 号 p. 47

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ブラックボックス Black-box

動作原理や論理構造を理解していなくても,入力と出力の関係だけが考察対象とされるアルゴリズムや装置の概念.主に人工知能分野で使われる.(37ページ)

大規模言語モデル Large language model

膨大なテキストデータを用いてトレーニングされた人工知能モデル.文脈を捉え,質問応答や翻訳,文章生成など幅広いタスクに対応する.主にニューラルネットワークを基盤とし,トランスフォーマーと呼ばれる構造を利用しており,ChatGPTなど生成AIの基になっている.(38ページ)

非平衡統計力学 Nonequilibrium statistical mechanics

駆動力,温度差,化学反応などがあり,つり合いに達していない状態を非平衡状態という.そのような非平衡状態を扱う統計力学.(39ページ)

中胚葉誘導 Mesoderm induction

動物の初期発生において,胞胚期に動物半球側の細胞が植物半球側からのシグナルを受けて中胚葉性の組織へ発生運命が決定される現象のこと.(40ページ)

神経誘導 Neural induction

動物の初期発生において,オーガナイザーが未分化外胚葉に作用して神経への発生運命を決定する現象のこと.(40ページ)

オーガナイザー(形成体) Organizer

原口背唇部に存在する,周囲の組織に働きかけて特定の組織への発生運命を制御する組織のこと.(40ページ)

原口背唇部 Dorsal blastopore lip

両生類の受精卵に受精後現れる灰色新月環のところに原腸胚期に出現する原口の背側領域のこと.(参考:Gillbert, S. F., Barresi, J. F.(著),阿形清和,高橋淑子(訳)(2015)ギルバート発生生物学,メディカルサイエンスインターナショナル,東京.)(40ページ)

HeLa細胞 HeLa cell

1951年にヒト子宮頸がん患者ヘンリエッタ・ラックスから採取された不死化細胞株.ヒト由来の最初の細胞株.細胞分裂を無限に繰り返す特性を持ち,世界中の生物医学研究で使用され,がん,ウイルス,薬剤開発などの研究に大きく貢献している.(41ページ)

ジンクフィンガー Zinc finger

亜鉛イオンを中心に形成されるタンパク質の構造で,主にDNAと結びつく役割を持つ.この構造により,遺伝子の発現調節に関与する転写因子や遺伝子編集技術に利用されている.(42ページ)

TALエフェクター TAL effector

細菌が植物細胞に侵入する際に使うタンパク質で,特定のDNA配列に結合して遺伝子を調節する.この仕組みは遺伝子編集技術に応用され,特定の遺伝子を狙って切断することができる.(42ページ)

CRISPRタンパク質 CRISPR protein

細菌がウイルスの侵入を防ぐために使う酵素で,特にCas9がよく知られている.これらのタンパク質は特定のDNA配列を認識し,切断する役割を持っている.この仕組みは遺伝子編集技術(CRISPR-Cas9)に利用され,遺伝子の改変を効率的に行うことができる.(42ページ)

エピジェネティック Epigenetic

遺伝子の配列の変更なしに,遺伝子の発現が変化する仕組みを指す.環境要因や生活習慣がDNAの化学的修飾(メチル化やヒストン修飾など)を引き起こし,これが遺伝子の活性を調節する.(42ページ)

 
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