生物物理
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支部だより
支部だより
~関西生物物理学研究会,その後~
冨樫 祐一中瀬 生彦
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2025 年 65 巻 1 号 p. 48-49

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開催報告:第1回関西生物物理学研究会

前回,近畿からの「支部だより」(63巻6号)にて開催予告いたしました「第1回関西生物物理学研究会」ですが,予定通り2024年3月18日~19日に大阪大学会館にて開催されました(図1).

図1

第1回関西生物物理学研究会(集合写真)

企画当初は参加者が集まるのかという不安もありましたが,大変ありがたいことに,予想以上に多くのお申し込みをいただきました.口頭発表15件,ポスター発表24件,参加者は80名以上になりました.初回開催ながら他の支部会と比べられるような規模となり,「支部会」のような研究会を勝手に始める,という当初の目的は達成できたように思います.

プログラム編成としては,口頭発表はおおむね分野ごとにセッションを分けつつ,ポスターはあえて分野を混ぜて(ほぼ発表者の名前順)配置して異分野交流を促進することを意識してみました.感染症の流行状況が読めず,また実行委員会としてもそこまでの余裕がなかったこともあり,公式な懇親会は用意できませんでしたが,初日のポスターセッション終了後にも自然発生的に議論が続いていたようです.

参加者の分野・年代の幅も広く,学部生から名誉教授までが議論に参加していました.前回「支部だより」では「主に学生をはじめとする若手の発表機会としたい」と書きましたが,PI・シニア層からの発表申込も多くありました.結果的に,シニアも自分で手を動かして研究発表する,若手もそれに対等に意見する,というあり方をみせられることになり,かえってよかったように思います.ポスター発表では学生同士で議論する様子もみられましたので,口頭発表でも(初回はまだ遠慮もあったかも知れませんが)手を挙げて質問する学生が増えると,さらに活発になるでしょうか.

開催予告:第2回関西生物物理学研究会

さて,第1回が予想以上の盛況で,このような研究会に需要があることが分かりましたので,これに気をよくして,継続的な開催を目指すことになりました.

以下,宣伝させてください.

第2回関西生物物理学研究会

日程:2025年3月22日(土)~23日(日)

会場:大阪公立大学 杉本キャンパス

学術情報総合センター 10階 大会議室

(JR阪和線杉本町駅近く,大阪市住吉区杉本3-3-138)

内容:生物物理学に関する研究発表会・交流会

対象:生物物理学や関連分野の研究者,興味関心のある学生など.日本生物物理学会の会員・非会員,所属機関が関西地区にあるか否かを問わない.

使用言語:基本的に日本語.英語での発表も可能.

詳細は下記Webサイトを参照ください.

https://sites.google.com/view/bpkansai/

第2回の研究会は,上記の日程で大阪公立大学 杉本キャンパスの学術情報総合センターで開催いたします.今回は,同大学 大学院理学研究科 生物化学専攻の生命化学研究室(中瀬生彦 研究室)が研究会の運営をさせていただきます.

第1回の研究会と同様に,いや,それ以上に生物物理を中心とした,様々な分野からの若手(自称若手を含む)から中堅・ベテランの研究者が集い,多角的な視点での発表・議論ができることを大変楽しみにしております.遺伝子・タンパク質・脂質といった分子レベルから,組織・細胞レベルでの可視化と制御技術,その手法として,物理化学・ケミカルバイオロジー観点からの機序解析と分子制御,計算科学からの分子挙動予測,解析・制御のための工学装置開発から,生物物理と化学との接点からの疾患治療・薬物送達応用まで,第1回の研究会では,とても幅広い分野での発表と議論が活発に行われました.第2回目の研究会におきましても,昨年度からの研究進捗や,新しい分野での開拓研究を含めて,多くのみなさまにご参加いただけると大変嬉しく思います.本研究会から,新たな融合研究の種ができて,関西から世界に大きく育っていけるような,起爆剤的な研究会になればと心より願います.そして研究会が若い学生・研究者の登竜門として,また超異分野での新しい人のつながりができる場として,第2回の研究会も盛会になることを大いに期待しています.

今後の展開

2024年は京都でIUPAB,2025年の学会年会も奈良開催と,学会レベルでも関西でのイベントが続きます.思えば,原田慶恵元会長からの突然の電話をきっかけに「日本生物物理学会関西支部(仮称)設立準備有志」からの怪文書のようなチラシを配布した函館年会から2年,みなさまの御協力でここまで進んできました.

いずれにしましても,数十人,それ以上の研究会を,ひとりで実施するのはなかなか無理がありますので,チームで取り組む必要があります.第1回は冨樫が世話人代表という形でありつつ,会場の確保・運営などは大阪大学所属の実行委員と研究室メンバーにお願いしました(ありがとうございました).第2回はまた別の会場で行うのがよいのではないかということで,大阪公立大学で開催することになりました.現在,実行委員は7名しかおらず,今後の継続的な開催のためには,趣旨に御賛同いただける方に加わっていただくことも必要になりそうです.その先には,支部を作る,ということも視野に入ってきます.今回の研究会の終わり(研究発表終了後)に将来構想を話し合う場を設け,「関西支部設立準備会」を動かし始めたいと考えています.今後の研究会の開催や「関西支部」に御興味をお持ちの方にも御参加いただければ幸いです(もちろん研究会に参加したからといって委員にならなければいけないわけではありませんので,その点は御心配なく,多くの方に参加いただければと思います).

もっとも,仮に「日本生物物理学会関西支部」ができたとしても,この「関西生物物理学研究会」は(支部主催でその中で支部の総会は行うとしても)学会員以外も参加できる研究会として続けるのがよいのかも知れません.現に,第1回の開催時も,いつも他学会(主に工学系)で発表されているグループから「こういう内容でも発表できるか」というお問い合わせを何件かいただきました.その内容が生物物理の学会発表としてまったく違和感がないものであったため,実はお互い知らないだけで似たようなことを別々の学問分野で研究・発表しているのではないかと思うほどでした.周辺分野にも広く参加を呼びかけ,発表や聴講をきっかけに,生物物理という分野にも興味を持てたら会員になってもらう,というフレキシブルなあり方が,先細りを防ぐことにつながるようにも思います.

もちろん,「関西」も会場が関西というだけで,引き続き,それ以外の地域からの参加も大歓迎です.第2回の会場は奈良や和歌山からも,また新大阪や関西空港からも比較的アクセスしやすい立地です.奈良年会の前にまず日本語で発表したいという学生のニーズにも応えられるかと思います.

まずは第2回研究会に,みなさまの御参加をお待ちしております!

 
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