桐生大学紀要
Online ISSN : 2435-7049
Print ISSN : 2186-4748
精神看護学実習における精神障害者の地域生活支援に関する学生の理解
実習記録に記された学びに着目して
中村 郁美
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研究報告書・技術報告書 オープンアクセス

2021 年 32 巻 p. 41-47

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抄録

【目的】精神看護学実習における精神障害者の地域生活支援の学生の理解について,実習記録を分析する. 【方法】Berelson,B.の内容分析を参考にして分析した. 【結果】実習記録を分析した結果,281記録単位が得られた.【自己理解から他者理解へ】【その人らしい生活を目指す】の2カテゴリ,《自己表現できる関係づくり》《他者理解のための関係づくり》《安心できる居場所》《活動が生活の助けとなる》《本人の希望に寄り添う支援》《生活に合わせた支援》《役割に責任を持ち行動できる》《自己管理能力を身につける》《強みを生かし生活する》の9サブカテゴリが抽出された. 【考察】学生は,【自己理解から他者理解へ】と,利用者が地域で暮らすために必要な対人関係について,自己表現できる関係づくりから他者理解のための関係づくりを通して人との関係を築くことの重要性を学んでいた.また,人 の理解を基盤として,安心できる居場所で様々な活動に参加し支援を受けながら,強みを生かして【その人らしい 生活を目指す】ことの実際について理解を深めていた. 【結論】学生は,利用者が地域で暮らすために必要な対人関係について,自己表現できる関係づくりから他者理解の ための関係づくりを通して人との関係を築くこと,また,利用者がその人らしい生活を目指すうえで,居場所があ り活動すること,ストレングスを見出し利用者を尊重して支援することの重要性について理解を深めていた.

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© 2021 桐生大学・桐生大学短期大学部
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