木更津工業高等専門学校紀要
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固着性生物による硝化作用に関する研究(その2)
高橋 克夫
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1980 年 13 巻 p. 61-67

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抄録

本研究は固着性生物に着生する硝化菌による硝化作用を実験調査したものである.その結果として以下の様なことがわかった. (1) 流入水中のアンモニア性窒素濃度が 5ppm の場合では約 133 日間でほぼ硝化作用が完了するものの, 20, 50, 100ppm の場合ではそれぞれ 207 日後に至っても残存アンモニア性窒素が検出された. (2) 亜硝酸性窒素の投入による硝化作用では流出水の pH 変化は見られなく,ほぼ 133 日間で完全に硝化が行なわれた.また亜硝酸性窒素濃度が 100ppm の場合では 207 日後でも未だ 30mg/l 程度の残存量があった. (3) 流入水 pH の高い方が流入アンモニア性窒素の減少速度が大きく,それ故硝化反応が起り易く,また pH8.09 の場合には亜硝酸性窒素の検出濃度は 1mg/l 以下であった.

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© 1980 独立行政法人 国立高等専門学校機構 木更津工業高等専門学校
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