木更津工業高等専門学校紀要
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土壌を用いた脱窒作用について(1)
高橋 克夫高石 斌夫
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1989 年 22 巻 p. 67-71

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抄録

廃水からの窒素成分の除去は緊急な課題であるが,その根源は主として生活雑廃水に由来する。尤も自然の状態の中で除去できることが理想であり,また,それに近い除去方法が望ましいと考える。ここでは脱窒菌を用いた生物学的脱窒素法をもって,廃水中から窒素成分を除去しようとするものである。この場合,脱窒菌にとっての環境,即ち,温度,炭素源として利用し得る有機物およびその割合等が必須解明要件であろう。こうしたことをふまえ,バッチ実験および連続実験を行なった結果,脱窒菌にとっての生活環境温度は20℃〜30℃が適当であること,更に栄養源に接する機会とその場所が必要であること,即ち,滞留時間は出来るだけ長く,しかも脱窒菌の付着エリアが必要であることが分った。

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© 1989 独立行政法人 国立高等専門学校機構 木更津工業高等専門学校
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