抄録
都市機能に対し河川は,各種用水の供給といった物質的な役割だけでなく,良好な水辺空間を提供し,人々の情緒的な充足をはかる役割も担っている。また,河川水辺空間は生態環境の保全になくてはならないものでもある。自然環境に対する社会的な関心が高まるにつれ,治水目的一点張りの従来の河川改修方式から,一転,豊かな自然と美しい風景の保全,あるいは再生創出を行いつつ治水対策等を図る多自然型の川づくりが各地に試みられている。本研究は,我国の風土と社会条件に即した,水害防止と両立する『多自然型川づくり』の具体的な方法と技術を解明するために調査・検討を行ったものである。