抄録
本稿は,日本学校教育学会第34回研究会の公開ミニシンポジウム「新時代の教員に求められる資質・能力」の開催を受け,幼児期の教育の担い手である保育者( 幼稚園教諭) の資質能力に求められる要素について学習指導要領改訂の経緯から概観する。その上で,保育者( 幼稚園教諭) の資質能力向上のための具体的な取り組みである免許法認定講習を推進する文科省事業「幼稚園教諭免許法認定講習等推進事業」に係る資料等の考察から,保育者(幼稚園教諭および保育士) 養成制度が抱える構造的な課題を捉える。幼稚園教諭への免許法認定講習の実態から,今後の資質能力向上機会の在り方について考察する。