抄録
大阪府ではウエストナイルウイルス(WNV)の侵入を監視する目的で、2003年度より媒介蚊のサーベイランス事業を実施している。また、死亡原因の不明なカラス死骸が2頭以上同一地点で見られた場合、それについてもWNVに対する検査を実施している。
2014年度は6月末から10月初めにかけて府内20カ所で蚊の捕集を行い、雌の蚊についてWNV遺伝子の検出を試みた。捕集された蚊は9種5831匹で、そのうちヒトスジシマカ(52.2%)とアカイエカ群(43.9%)が大部分を占め、次いでコガタアカイエカ(3.2%)が多く採集された。その他にはシナハマダラカ、カラツイエカ、トウゴウヤブカ、キンパラナガハシカ、トラフカクイカ、オオクロヤブカが捕集された。定点別、種類別に393プールの蚊についてWNVの遺伝子検査を実施したが、すべての検体においてWNVは検出されなかった。また、2014年度中に当所へ搬入され、検査可能であった死亡カラスはなかった。