電子情報通信学会 通信ソサイエティマガジン
Online ISSN : 2186-0661
ISSN-L : 1881-9567
解説論文
人工知能を学べる中高生向けPythonプログラミング教室
渡邊 裕司
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2022 年 16 巻 1 号 p. 46-54

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抄録
本稿では,筆者らが2018 年度から実施している中高生向けPython プログラミング教室の内容を紹介するとともに,プログラミング初等教育を支援する研究への展開について説明する.高校生向け教室は日本学術振興会の「ひらめき☆ときめきサイエンス」として,中学生向けは名古屋少年少女発明クラブの「中学生プログラミング教室」として,主に夏休みの1,2 日間に開催されるイベントである.単発の教室ではあるものの,プログラミングの基礎から機械学習を用いた手書き数字の認識までを学ぶ濃密な内容である.プログラミング環境として,最初は大学の実習室にてAnaconda ディストリビューションのJupyter Notebook を使用した.その後,受講後にもプログラミングの続きを容易にできて,コロナ禍でも遠隔開催できるように,Google のColaboratory を使用することに変更した.この変更により,Google ドライブ上に保存されるプログラムコードの共有が可能となり,遠隔でもプログラムの指導ができ,受講者のコードの収集も容易になった.そこで,収集した受講者のコードを分析した結果,受講生が幾つかのクラスタに分かれることが分かった.今後はプログラミング初等教育において教え方を支援する研究への展開を目指す.
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© 2022 一般社団法人 電子情報通信学会
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