放送研究と調査
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次世代放送規格「ATSC3.0」にアメリカ公共放送局はどう取り組んでいるのか?
地方都市における新たなテレビ・エコシステムの構築へ
大墻 敦
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2018 年 68 巻 10 号 p. 78-85

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抄録
アナログからデジタル放送へ完全移行して久しい多くの国々では、次世代放送規格の検討が進み、なかでもアメリカでは、存在感が薄れつつある地上放送局の生き残り策としてATSC3.0(次世代放送規格)に期待が高まり、さまざまな動きが活発化している。ATSC3.0は、インターネットと同様の機能を持ち、テレビ、パソコン、タブレット、モバイルデバイスなどに、個々の視聴者に最適化したコンテンツや広告を届け、災害時には生命と暮らしを守る高度な緊急報道サービスなどが可能になる。公共放送がATSC3.0に積極的に取り組む理由が、2018年7月、関係者にインタビューした結果、明らかになった。PBS(公共放送サービス)のエリック・ウォルフ技術担当副社長は「ブロードバンドサービスに加入できない社会的弱者、低所得者層に、個々人に最適化したインタラクティブな教育コンテンツを届けるのは公共放送の使命だ」、公共放送の支援組織であるAPTS(アメリカ公共テレビ連盟)のロナ・トンプソン副社長は「緊急報道やローカルニュースを、いつでもどこでも視聴者が必要とするときに、自前のインフラで届けることが使命」と語った。また、ATSC3.0導入をきっかけに、地方公共放送局と商業放送局が、それぞれの強みを生かしてローカルコミュニティーに貢献する新しいテレビ・エコシステムの構築を模索していることがわかった。
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© 2018 NHK放送文化研究所
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