放送研究と調査
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“著作権70年時代”と放送アーカイブ活用(前編)
深刻化する「権利者不明問題」
大髙 崇
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2018 年 68 巻 8 号 p. 2-13

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抄録

放送アーカイブを広く公開・活用する上で大きな障壁となっているのが「権利者不明問題」である。放送番組はたくさんの著作物によって成り立っているが、権利者と連絡が取れないために権利処理ができず、再利用を断念するケースが多く発生している。デジタル・ネットワーク技術の普及によって大量に情報が流通する現在、この権利者不明問題は放送アーカイブ活用に限らず、あらゆるジャンルの著作物利用に共通の悩みとなって久しい。こうした中、2018年春の国会でTPP関連法案が成立し、著作権保護期間が従来の50年から70年に延長されたことで、権利者不明問題が長期化・深刻化する懸念が高まっている。この論考では、放送アーカイブ活用を促進する視点から、シリーズで権利不明者問題の解決に向けた糸口を探してゆく。前編では、法改正の内容や国際的な動向、放送アーカイブの権利処理の現状をリポートする。

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© 2018 NHK放送文化研究所
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