放送研究と調査
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こ れ か ら の“ 放 送 ”は ど こ に 向 か う の か ? V o l . 7
~「諸課題検」から「在り方検」へ~ 〈2021 年 2 月~ 2022 年 4 月〉
村上 圭子
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2022 年 72 巻 7 号 p. 2-37

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抄録
2021年11月、総務省で「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会(以下、在り方検)」が立ち上がった。筆者は、これまで約半年間の在り方検の傍聴と取材を行ってきたが、総務省は、これまで放送業界もしくは放送行政が常套句として用いていた「通信・放送融合」の時代から、さらに一歩進んだ「オールIP化」の時代の放送業界のあり方を見据え、ふさわしい政策への脱皮を図ろうとしているのではないかと受け止めている。その意思は初回の会合の時から感じたし、それが故に放送業界も、いささか騒然としつつも、これまでは真正面から向き合ってこなかったテーマについても議論しようという空気が生まれている印象を持っている。 ただし、在り方検が提示する論点はそれぞれが非常に複雑に絡み合っており、個々の論点をつなぐ俯瞰的な視野を持たなければ放送メディアの未来像は見えてこない。また、長期を見据えた上でタイムラインを設定して議論を進めていかなければ、かみ合った議論にならないのではないかと思われる。しかしながら、これまでの議論を見ている限り、それが十分になされているとは思えない。 そのため本稿では、在り方検のこれまでの半年間の議論を整理すると共に、提示されているそれぞれの論点について、その関係性と時間軸を意識した俯瞰図を筆者なりに描いてみたい。
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© 2022 NHK放送文化研究所
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