放送研究と調査
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気候危機にメディアはどう向き合うべきか Vol.2 将来を決める分岐点に立つという危機感を背景にした海外の報道連携
青木 紀美子
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2024 年 74 巻 11 号 p. 2-22

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抄録
気候変動に関わる報道は異常気象や災害に限らない。身近な暮らしに始まり、政治、経済、社会、文化やスポーツなど、あらゆる分野にまたがり、1人の専門記者や取材班では対応が追いつかない。国や地域の実情にあわせた取り上げ方と同時に、地理や時間軸を超えた検証も必要になる。人々に身近な問題であることを示し、関心と理解、信頼を得られるように伝えるためにも、縦割りや組織の枠にとらわれないジャーナリストや専門家の連携が欠かせない。そうした認識が、近年、世界各地で気候変動の報道連携につながっている。 本稿では、アメリカやイギリスを拠点とする国際的な報道連携のネットワークが、どのように知見を共有し、気候危機の報道を増やし、幅を広げようとしているか、その活動や実績について報告する。また、国際的な連携ネットワークの1つ、Covering Climate Nowの共同創始者で国際環境ジャーナリストのマーク・ハーツガード氏の問題提起を含むインタビューを掲載する。気候危機は社会に「多くある問題の1つ」ではなく、いま最も優先すべき課題であり、人々が「いま行動すればまだ間に合う」と伝える責任がジャーナリストにはあると同氏は述べている。
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