分析化学
Print ISSN : 0525-1931
ジルコニウム中の不純金属元素の定量分光分析法
小田 仲彬井戸原 満
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1961 年 10 巻 3 号 p. 246-250

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抄録

金属ジルコニウム中のハフニウムおよびその他の不純金属元素の定量分光分析法を研究し,大分散の分光器や強力な励起源を用いることなく,中型の水晶分光器と一般の励起源とにより実用に適する次の分析法を確立した.すなわち,アルミニウム,クロム,マンガン,マグネシウム,鉛,チタンの6元素については内標準元素としてコバルトを用い,平均して変異係数約9%で定量できる粉末-直流アーク励起法を求めた.また,ハフニウムについては100ppmまでを定量できる粉末-直流アーク励起法およびシフター電極を用い,約10ppmまでを求めうる粉末-断続交流アーク励起法をそれぞれ確立し,後者の変異係数は約10%であることを明らかにした.なお,ハフニウムに関するにれらの方法はハフニウムと同時に他の不純元素を定量する場合にもそのまま適用可能である.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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