本文では1960年の有機電気泳動,および1962年のクロマトグラフ中無機通電クロマトグラフィーの両総説に引き続き,主として1963年末までの進歩を紹介する.
電気泳動法に関する単行書としては,理論,実験法,応用など広範囲にわたって記されているもののほか,単離調製を目的としたゾーン,ロ紙,高圧,免疫,各電気泳動法を取り扱ったものが刊行された.また総説として一般技術や高圧,デンプンゾーン,連続,各電気泳動法の技術,一般応用例を記したもののほか,臨床検査,血色素分析などへの特殊応用面について記されたものがある.