1970 年 19 巻 4 号 p. 493-501
アルカリ,アルカリ土類金属は水素炎中で容易にイオン化され,炎の電導度が増す.この原理を利用し,これら金属の極微量分析を目的とした検出器,およびリン酸ジルコニウムを用いるイオン交換クロマトグラフィーとの結合についてはすでに報告した.本報告では,上記方法の自動化に好つごうな検出器として,試料の蒸発とイオン化を分離した機構のダブルジェット型検出器を試作し,その特性を検討した.その結果,これまでのシングルジェット型検出器と比較し,ノイズの減少,感度,直線性の増加が認められた.
また,本検出器を利用して,溶離曲線の自動記録のできる自動イオン交換クロマトグラフを試作した.