分析化学
Print ISSN : 0525-1931
走査型電子顕微鏡による薄層クロマトグラフィー用けいそう土溶着プレートの溶着機構の考察
溶着プレートによる薄層クロマトグラフィー(第7報)
奥村 保上遠野 哲郎
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1973 年 22 巻 7 号 p. 832-836

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抄録

耐熱性,耐酸性,良固着性のTLC用プリコーテッドプレートの開発を目的として,半溶融ガラスに着目し,これを用いてTLC用けいそう土をソーダ石灰ガラス基板上に固着させることができた.450~750℃,数分間の加熱条件において,けいそう土とガラス粉末の混合比率が1:1から1:6の範囲内であれば,けいそう土はガラス基板上に堅固に固着されることがわかった.けいそう土が加熱処理によって,クロマトグラフ活性を劣化されないことを比表面積,粒子密度などの物理定数の測定,加熱けいそう土によるクロマトグラフ分離テストを行なって確かめた.走査型電子顕微鏡によりけいそう土が溶融せず,半溶融ガラスによってガラス基板に固着されていることを観察した.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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