抄録
逆相分配クロマトグラフィー系において,セファロスポリン化合物の液体クロマトグラフィー(LC)分離分析条件の設定の予知的方法として,薄層クロマトグラフィー(TLC)を利用した.約30種類のセファロスポリン化合物の中から,逆相分配TLCの可能な化合物8種類を選びLCを行った.その結果,同一分離系(カラム充てん剤,移動相,移動相組成)において,7種類の化合物のTLCとLCの間に相関性のあることが認められ,TLCの分離条件がLC分析にもそのまま適用できることが確かめられた.相互に分離の困難なセファロスポリン化合物のLCには,イオン対クロマトグラフィーの利用が有効であることが分かった.