分析化学
Print ISSN : 0525-1931
蛍光検出高速液体クロマトグラフィーによる血しょう及び尿中イソプロテレノールの高感度定量
能田 均山口 悦子三井 あかね大坪 健司大倉 洋甫
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1986 年 35 巻 3 号 p. 288-292

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抄録

交感神経作動薬のイソプロテレノール(IP)の蛍光検出高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による定量法を開発した.血しょう及び尿中IP及び内標準物質の革メチルドーパミンは陽イオン交換樹脂を充てんしたカートリッジにより前処理し,カテコール化合物に特異的な蛍光試薬1,2-ジフェニルエチレンジアミンにより蛍光誘導体化してHPLC・蛍光検出する.蛍光誘導体は逆相分配カラムを用いてメタノール及びトリス塩酸緩衝液(pH7.0)の混液を溶離液として8分以内に良好に分離される.IPの検出限界(S/N=2)は15 fmol/50μl注入量であった.IPは経口投与した場合,速やかにIPサルフユートとなるので,総IP(遊離及びIPサルフェートの総和)の定量条件についても検討した.この方法を遊離及び総IPの血中及び尿中モユターに適用した.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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