1986 年 35 巻 8 号 p. T62-T66
メタル炉AASによって高純度亜鉛中の銅,鉛,カドミウムの定量を行った.共存物質からの分離及び濃縮を考慮して,銅はバソクプロイン-クロロホルム抽出法,鉛はピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム-m-キシレン抽出法を用い定量を行った.カドミウムについては酸分解した0.05moll-1の過塩素酸溶液として,直接定量を行う“炉中標準添加法”で定量を行った、灰化,原子化操作時の温度,シースガスの流量,酸濃度,妨害元素の影響などの検討を行い定量条件の設定を行った.この結果を用いて高純度亜鉛中の銅,鉛及びカドミウムの定量に応用し良好な結果を得た.