分析化学
Print ISSN : 0525-1931
イオン選択性電極を用いる地熱水中の極微量ヨウ化物イオンの定量
康 智三北見 勝信三浦 恭之米村 康信
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1991 年 40 巻 1 号 p. T5-T8

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抄録
1ppm以下のヨウ化物イオンの定量条件をイオン電極法で検討し,地熱水中のヨウ化物イオンの定量に応用した.本イオン電極法では二つの操作を検討した.操作Iの直接法では試料水に亜硫酸水素ナトリウム,既知量のヨウ化物及びイオン強度調整緩衝溶液を加えて直接測定する.操作IIの抽出法では試料中のヨウ化物イオンを過酸化水素で酸化・抽出する.そして有機相中のヨウ素を亜硫酸塩で還元して水相に逆抽出し,後は操作Iに従って測定する.本法を種々の地熱水試料に応用したところ,1ppm以下のヨウ化物イオンを相対標準偏差1.8%の精度で定量することができた.又その定量値は,メチレンブルー法の吸光光度法で得られた定量結果ともよく一致した.
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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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