分析化学
Print ISSN : 0525-1931
1,1,3,3-テトラメトキシプロパンの加水分解とその生成物マロンジアルデヒドの吸光光度定量
今井 弘荒井 善一
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 40 巻 3 号 p. 143-147

詳細
抄録

1,1,3,3-テトラメトキシプロパン(TMP)の加水分解と,その生成物であるマロンジアルデヒド(MDA)をチオバルビツール酸(TBA)法によって吸光光度定量する条件を検討した. TMPはpH 1にした水溶液中で25℃, 5時間放置すると,完全に加水分解した.その速度定数は2.78×10-4s-1であった.得られたMDAはpH 0~2においてTBAと定量的に反応し, 532nmに吸収極大をもつトリメチン色素が生成した. MDAが0.5×10-6Mから6.5×10-6Mまでの範囲で,濃度と吸光度との間に比例関係が認められ,そのモル吸光係数は532nmの波長で1.4×105l mol-1cm-1であった.

著者関連情報
© The Japan Society for Analytical Chemistry
前の記事 次の記事
feedback
Top