機器中性子放射化分析法による日本鉄鋼標準試料中の微量元素の定量
1992 年 41 巻 6 号 p. T87-T90
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1992 年 41 巻 6 号 p. T87-T90
機器中性子放射化分析法(INAA)により,日本鉄鋼協会が製作した高純度鉄標準試料(JSS 002-3,JSS 003-2)及び鉄鉱石標準試料(JSS 814-1)中の微量元素を定量する方法を検討した.試料(100～750mg)は立教大学原子炉により30秒間の短時間照射と6時間の長時間照射を行った.γ線測定は同軸型Ge検出器による通常のγ線スペクトロメトリーのほか,Ge検出器と井戸型NaI(Tl)検出器と組み合わせた反同時測定γ線スペトロメトリーでも行った.51～52元素の分析を試みて,JSS 002-3で8元素,JSS 003-2で13元素,JSS 814-1で35元素が定量できた.定量値は保証値又は参考値とよく一致しており,更に保証値又は参考値の示されていない,Wをはじめ4～20元素が定量できた.
