分析化学
Print ISSN : 0525-1931
23 裁判化学
奥井 誠一石倉 俊治
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1958 年 7 巻 13 号 p. 135-137

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抄録
裁判化学の分野で最も多く行われる試験としては,
(1)死因または中毒の原因となった毒物の生体からの検査
(2)医薬品,劇毒物特に麻薬,覚醒剤の鑑定
(3)血液中のアルコール,一酸化炭素(焼死の場合)などが多く,ついで放火事件の揮発油等の鑑定,犯行現場の遺留品について,血痕試験,色素顔料などの附着物の鑑定,土壤検査等もがなりあり,その他試験を行うべき対象となるものはその種類がきわめて多く,範囲を限定することは困難であるが,ここでは中毒の原因として最も頻度の高い劇毒物のいくつかについての鑑定定量方法についての最近の進歩をふりかえってみることにする.またすでに編集された,薬事分析その他の項と若干重複することもあるが,検体の取扱方法や試験の目的には自ら差があるので,ここではこれらを含めて記すことにする.
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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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