日本物理学会誌
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温めると縮む金属の物理(最近の研究から)
竹中 康司
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2010 年 65 巻 11 号 p. 873-877

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抄録

熱膨張は固体の普遍的な現象であるが,温度が上がると逆に縮む物質も希に存在する.このような「負熱膨張物質」は固体材料の熱膨張制御を可能にするものとして工業的に重要な価値がある.本稿では,2005年に巨大な負熱膨張が発見されたことで注目されている「マンガン逆ペロフスカイト」の物質や物性ならびに現象の背景にある磁性と結晶格子の強い結びつきを紹介する.

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© 2010 一般社団法人 日本物理学会
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