抄録
太陽の内部回転の進化を調べる問題は, "太陽の内部は1.8日で1回転している"というディッケの仮説に関連して, 多くの研究者の注目を集めている. それは, ディッケの仮説の当否が, 一般相対論の精度に, また, その応用分野である宇宙論に, 少なからぬ影響を及ぼすからである. 上の問題自身, 50億年も前の太陽の内部回転を推定する問題とか, 太陽風トルクの推定を同様の昔にまで遡って行なう問題等, 興味ある課題を含んでいる. "これらに関連して何が解かり, 何が解からないのか?"それがここで述べる問題である.